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子どもたちに建設業の魅力を伝える絵本=2024年9月13日、愛知県蟹江町、松永佳伸撮影
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 「3K」(きつい、きたない、危険)と言われてきた建設業界をあこがれの職場へ――。土木建設会社が、オリジナルの絵本をつくった。建設業の魅力を伝えるためという。絵本のモチーフは「桃太郎」。どんな物語なのか。

 企画した加藤建設(愛知県蟹江町)は1912年の創業。北海道から九州まで支店や営業所を持ち、従業員は約350人で道路や橋、河川の整備などインフラ整備を主に手がけてきた。

 建設や土木は人手不足の業界だが、世間からは「危険な仕事」「何か怖そう」といったイメージを持たれがち。学生に敬遠されることもあり、同社は業界全体を「あこがれの職業№1へ」という思いから、2016年、ブランディングプロジェクトを立ち上げ、環境教育など中心に建設業の魅力を伝えてきた。

 今回、絵本を通じてイメージアップを図ることにした。物語はコンペ形式で、社員や絵本作家を目指す人たちから作品を募集。30件以上の応募の中から、プロジェクトメンバーで社員の田中仁さん(31)のアイデアが採用された。

 田中さんが題材に選んだのは誰でも知っている「桃太郎」だった。

 題名は「桃太郎がやってくる~どうなる鬼ケ島!?~」。建設業界に向けられているイメージを鬼に重ねた。

 鬼が悪さをしていると勘違い…

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